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2025.02.09

「菌はいない」と言われたが、尿道炎症状が治まらない—その原因と可能性|東京・性病検査・安い|銀座ヒカリクリニック

1.はじめに

男性の尿道炎症状(女性では膀胱炎症状)は、非常に不快で、生活の質に大きな影響を与えます。尿道痛や排尿時の違和感、頻尿といった症状が続く場合、その原因を突き止めることが最も重要です。通常、尿道炎症状が現れると、まずは細菌感染が疑われ、検査によって治療が始まります。しかし、抗生物質を使っても症状が改善しない場合や、「菌はいない」と言われたにもかかわらず、症状が続くケースも存在します。今回は、そうした症状に関わる可能性のある病原体や条件について解説します。

1-1. マイコプラズマ・ジェニタリウム(Mycoplasma genitalium)

マイコプラズマ・ジェニタリウムは、クラミジアや淋病と並ぶ性行為感染症の一つで、尿道炎の原因となり得ます。この細菌は、一般的な尿道炎を引き起こす他の細菌とは異なり、非常に小さく、培養が困難なため、通常の検査では見つけることが難しいことがあります。症状が長引く場合や、他の治療が効果を示さない場合には、マイコプラズマ・ジェニタリウムを疑い、専用のPCR検査を実施することが必要です。現在、マイコプラズマ・ジェニタリウムは最も治りにくい性感染症の1つとして注目されています。当院では、経験豊かな医師による処方でほぼ確実に完治します。
最近では、女性の膀胱炎症状で治りにくい場合にも検出される事があります。前述の通り、検査をしなければ見つからないのが問題です。当院では、女性も尿のマイコプラズマ・ジェニタリウム検査を受けることができます。もし膀胱炎症状を繰り返していて、なかなか治らない方はぜひご相談くださいませ。

1-2. ウレアプラズマ・ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum)

ウレアプラズマ・ウレアリチカムも、尿道炎や前立腺炎の原因となる細菌の一つです。これもまた、マイコプラズマと同様に通常の尿道炎の検査では発見されにくく、特別な検査を要します。この細菌は、性行為によって感染し、男性では尿道の違和感や排尿時痛、女性では膀胱炎の症状を引き起こすことがあります。

1-3. トリコモナス(Trichomonas vaginalis)

トリコモナスは、原虫であり、主に性行為を通じて感染します。この感染症は、特に女性に多く見られますが、男性にも感染することがあります。症状が尿道炎に似ているため、初期段階で誤診されることが多いです。トリコモナス感染症は、通常の細菌検査では検出されませんので、顕微鏡検査やPCRによる検査を行う必要があります。

1-4. カンジダ(Candida)

カンジダは真菌の一種で、免疫力が低下しているときに繁殖し、尿道炎症状を引き起こすことがあります。特に抗生物質を長期間使用している場合(女性に多い)や、糖尿病がある場合(男性に多い)に発症しやすくなります。カンジダは、膣内に感染することが多いですが、男性でも尿道に感染することがあります。真菌に特有の治療法が必要ですので、カンジダ感染が疑われる場合には、適切な検査と治療を行うことが重要です。

1-5. 一般細菌(一般的な細菌感染)

尿道炎を引き起こす原因菌として最も一般的なのは、大腸菌などの腸内細菌です。これらの細菌は通常、腸内に常在しているものの、尿道に感染することで炎症を引き起こします。しかし、この感染は抗生物質による治療で比較的早期に治癒することが多いです。それでも、治療が不十分であったり、免疫力が低下している場合には、症状が長引くこともあります。

1-6. 髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)

髄膜炎菌は、主に髄膜炎を引き起こす細菌ですが、まれに尿道炎を引き起こすことがあります。髄膜炎菌による尿道炎は稀ではありますが、性行為を通じて感染することがあるため、性感染症として認識されています。症状としては、急激な尿道の違和感や排尿時の痛みが現れます。

1-7. インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)

インフルエンザ菌も尿道炎の原因となることがあります。特に、免疫力が低下している状態や、細菌感染が複数重なっている場合には、インフルエンザ菌による二次感染を引き起こすことがあります。この細菌も、一般的な細菌と同様に抗生物質によって治療可能ですが、症状が治まらない場合には他の病原菌が原因となっている可能性があります。

1-8. アデノウイルス(Adenovirus)

アデノウイルスは、風邪や結膜炎、呼吸器感染症を引き起こすウイルスとして知られていますが、尿道や膀胱に感染することもあります。アデノウイルスによる尿道炎はまれですが、存在します。比較的強い尿道痛が3週間ほど続きますが、風邪と同様に特効薬がないので、うがい手洗いを徹底して周囲に配慮しながら、様子を見るしかありません。

1-9. 無菌性慢性前立腺炎

無菌性慢性前立腺炎は、通常の検査で細菌が発見されない場合でも、前立腺に炎症が続いている状態を指します。この病態は、長期にわたって尿道炎症状を引き起こすことがあり、しばしば診断が遅れる原因となります。症状としては、尿道に違和感や排尿困難、慢性的な骨盤痛が伴います。治療は抗炎症薬やリハビリテーションを含む包括的なアプローチが必要です。
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2.結論

「菌はいない」と言われた場合でも、尿道炎の原因として他の細菌やウイルス、真菌、原虫などが関与していることがあります。症状が治まらない場合には、従来の検査だけではなく、マイコプラズマやウレアプラズマ、トリコモナス、カンジダ、髄膜炎菌、インフルエンザ菌、アデノウイルス、そして無菌性慢性前立腺炎などの可能性を視野に入れて、再度詳細な検査・治療を行うことが重要です。症状が長引く場合には、専門医の診察を受け、正確な診断と治療を行うことが回復への近道となります。

銀座での性病専門クリニックでは、最新の検査技術を用いて、早期に原因を特定し、患者様の不安を解消するお手伝いをしています。症状が続く場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

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